開業関連コラム

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第3回:予約システムの導入について (2)

予約システムは非常に便利なものですが、導入時にはメリットとデメリットの両方に注目する必要があります。まずは、予約システムのメリットから見ていきましょう。
予約システムは、スマートフォンやタブレット、パソコン、電話機など、さまざまなデバイスから簡単に予約できるため、新患の獲得に繋がります。同時に、スタッフさんが予約日時や受診理由を尋ねる工程を省略できるため、業務効率化にも繋がります。また、予約が入っている日時が一目でわかるため、来院患者数のムラや待ち時間の緩和にも役立つでしょう。まとめると、予約システムを導入するメリットは、売上アップ、業務効率化、新規患者の獲得率アップの3つです。

それでは、診療予約システムのデメリットについても見ていきましょう。
第一に予約システムをスタッフが使いこなせなければ、予約ミスによるクレームが増加する恐れがあることです。IT機器が一般的に普及しているとは言え、スタッフさんの年齢やITリテラシーによっては操作方法の理解が難しいでしょう。
事前に研修会を開いて、全てのスタッフさんが使いこなせるように準備を整える必要があります。また、使いこなせない可能性があることは、患者さんも同様です。比較的若い世代の患者さんはシステムを容易に使えることが予想されますが、高齢の患者さんはシステムをうまく扱えず、受診をやめてしまう可能性があります。

電話やメールで予約する方法と併用するのも1つの方法ですが、システムへの手入力が必要となり、かえって業務効率が低下するかもしれません。このように、予約システムの導入にはメリットとデメリットがあります。両方を比べて、導入すべきかどうかよく考えましょう。また、導入するのであれば、スタッフさんがシステムを使いこなせるように、操作性や視認性に優れたシステムを選ぶと共に、操作方法の理解を深めるために研修会を開くことが大切です。